インターネットが市民生活に根付き、今では非常に大きな存在感を放っています。老若男女問わず毎日パソコンやスマートフォンを使う時代になりました。主な情報収集のツールがパソコン、もしくはスマホやタブレットという環境になっており、新聞やテレビよりも強い影響力を持ち始めました。特に若い世代の間では、ネットの存在感が絶大です。SNSや個人のブログ、匿名掲示板など多種多様な媒体があります。若い世代を中心にそういった媒体を使う人々が増加して来ました。

ただ一般的なポータルサイトとは違い、SNSや個人のブログなどに投稿される記事は、あくまで大衆が投稿する個人的な意見に過ぎません。もちろん専門家顔負けの論評や考察を投稿する人々も近年増えて来ました。分野によっては新聞やテレビの評論家や専門家よりも、ネットに投稿された素人の意見の方が的を得ていたり、詳しい分析がなされています。

ただSNSやブログ、まとめサイトや匿名掲示板に投稿されるコメントの大多数はあくまで個人的な感情や一個人の見解をただ述べたものです。いわゆる新聞記者の方々とは違い、確かなソースや取材に基づいたメッセージではありません。有り体に言えば素人の思い付きであり、客観的に見れば勝手な推測や噂やデマに近いメッセージも、SNSや匿名掲示板には多々あります。

ほとんどの投稿は素朴な個人の意見として投稿されますが、中には悪意を持って投稿された誹謗中傷のメッセージもあります。特定の個人の名誉を傷つける文章や特定の店舗や企業に対して根も葉もない噂を書き込む事、こういった行為がネットの誹謗中傷となります。そして、しばしは勘違いされますが、仮に明確な事実に基づいていたとしても、明らかに個人や企業の評判や名誉を傷つける目的で、ネットの媒体に悪口や批判を書き込む事もまた名誉棄損となり得るのです。

素人目線だと現実に起きた事なので問題はないだろう、と考えてしまいがちです。日本国憲法では表現の自由が保障されており、個人が様々な人物や物事について自由に批評する事が認められています。ただし、批評のレベルを超える明らかな悪意を持って、特定個人や企業を揶揄するコメントは誹謗中傷に該当しかねません。また憶測で個人に対して根も葉もない悪口を執拗に投稿すれば、相手から名誉棄損で訴訟を起こされるリスクがあります。

実際に近年そういった事案が頻発しています。表現の自由はあくまで正当な批判や批評をする権利を保障するものであり、一個人なら自由に悪口やデマをSNSや掲示板に投稿しても大丈夫、というルールではないのです。