名誉毀損とは相手の名誉を傷つけることを指しますが、厳密には事実を公にすることで相手が不利益を被る場合に成立するものとなっています。そのため、ネットの場合には様々な掲示板などで相手の自立を明記し、これによって相手が不利益を被ってしまい様々な損害を受けることが予測される場合に成立するものとなるのです。
しかしその一方で、言論の自由に対する保護の問題もあり、単純に悪口などを掲示板に記載しただけでは名誉棄損が成立しないこともあるため注意が必要です。この場合には侮辱罪に相当するケースもありますが、具体的な事実を明記しない場合には名誉棄損とはならない点に注意をしなければなりません。
例えば、掲示板の上で浮気をしていると言う事実を特定し掲載した場合、その浮気の相手の氏名や年齢なども含めて全て掲載した場合には名誉棄損が成立することが少なくありません。これはその事実が本人の名誉を傷つける行為に該当するためで、対外的には知られたくない事実を公にしたと言うことに対して問題が発生するのです。この浮気の内容が事実であるかどうかは問わないと言うところにこの法律の難しさがあります。
その一方でネットは様々な情報を交換する非常に重要な場となっているのも事実で、様々な情報が提供され非常に重要な情報源となっています。また言論の自由も憲法で保障されているため、その情報がどのような取り扱いになるかは様々な観点からチェックをしなければなりません。場合によっては事実を公開することが相手の名誉を傷つけるのではなく、異なる意味を持っている場合もあるため慎重に対処をしなければならないのです。
最近ではTwitterなどで不確かな情報を拡散するということが頻繁に行われています。この場合、拡散した本人がその事実を確認していない場合であっても、具体的な内容を掲載した場合には名誉棄損となる可能性があるため注意をしなければなりません。ネットの難しさはさまざまな情報が交錯し、その情報を簡単にコピーして自らの言葉で発信することができる点にあります。自分自身が発信元となった時点でその情報の出所が明確でなくても、名誉棄損が成立してしまうことがあるのです。そのため他人を傷つける可能性のあるような内容は十分に注意をし、確認をすることが必要となり、さらには不確かな情報はその取り扱いにも十分に気をつけることが必要となります。自分の意識しないところで名誉棄損を行っていることもあり得るのです。