ネット誹謗中傷はなぜ起こる?誹謗中傷の種類と攻撃する人の心理

インターネットやスマートフォンが普及し、人々の生活は豊かになりました。例えば、世界中どこでもリアルタイムで誰とでも通信できるようになり、24時間いつでも簡単にさまざまな最新の情報を得ることができます。また、SNSを使って匿名で自分の意見や考え、情報などが発信できるようにもなり、個人のネットワークも広がりました。しかし、その反面ネットでの誹謗中傷が問題となっています。

SNSなどによって匿名で特定の人への誹謗中傷もできるようになったからです。ネットでの誹謗中傷は人の心を傷つけます。隣の国、韓国では誹謗中傷が原因で多くの芸能人が自ら命を絶ち大問題となりました。スマートフォンで誹謗中傷を指で打つことからネット誹謗中傷は「指殺人」ともいわれているのです。また、ネットでの誹謗中傷はデジタルタトゥーといわれるように完全に削除することは難しくなっていて、それも被害者を長い間苦しめる原因となっています。

ネット誹謗中傷の種類

ネットでの誹謗中傷には大きく4つの種類があります。

1つ目はSNSやブログでの誹謗中傷です。SNSやブログは個人がインターネット上で公開するつぶやきや日記で、芸能人を始め一般の人も多く利用し、そこで誹謗中傷をする人がいるのです。

2つ目は掲示板です。掲示板は世の中のさまざまなジャンルをテーマに、誰もが匿名で自由に書き込みをすることができます。企業の評判から製品の使い勝手、さらには稀に個人への攻撃も投稿されるこがあります。

3つ目は口コミサイトです。これは、個人への攻撃というよりも、企業や製品への良し悪しが投稿されることがほとんどです。しかし、あからさまに悪意で書いていると思われる投稿も数多く存在し、問題となることがあります。

最後4つ目は報道記録です。ネットでは報道されたことのほとんどが、何年経っても検索すればヒットし閲覧できるようになっています。これもデジタルタトゥーの側面です。これにより企業のトラブルや従業員の不祥事、さらには過去に罪を犯した人が罪を償っているにもかかわらず、長い間誹謗中傷されてしまうのです。ともあれ、一般の人が個人的に誹謗中傷の被害を受けるのは、ほとんどがSNSやブログとなります。

ネット誹謗中傷する人の心理

ネットで誹謗中傷する人の心理として、4つあげられます。

1つ目は嫉妬です。自分より人生が上手くいっている人に対してうらやましく思い、悪口を書いたり悪い噂を流したりするのです。例えば、男性ならば自分より楽にお金をたくさん稼いでいる人や、女性ならばお金持ちと結婚して自分よりセレブな生活をしている人に対して嫉妬するケースが多いです。

2つ目は身勝手な正義感から誹謗中傷します。これは何か事件が起きたときに、ネット上で勝手に犯人捜しをして誹謗中傷するのです。しかも、少年犯罪で勝手に実名や家族の写真を公表したり、実際には事件とは関係ない人を間違えて犯人と思い込み、誹謗中傷したりするという悪質な例もありました。

3つ目は自己正当化と優越感です。ネット上で自分にはできないことをしている人見つけると、その人の欠点やアラを探して徹底的に攻めるのです。それによって出来ない自分を正当化し、人を見下して優越感に浸ります。

最後4つ目はストレス解消です。人を誹謗中傷することによってストレスを解消し、ただ単にその人の反応を楽しんでいるのです。

ネット誹謗中傷は犯罪にもなりうる

ネットで誹謗中傷する人は、ほとんどの人が匿名であることによって安心しているようです。しかし、ネットでの誹謗中傷も犯罪となることが多々あり、犯罪となるとプロバイダなどに情報開示請求をして損害賠償請求ができることもあります。ネットでの誹謗中傷被害に遭ってしまい辛い思いをしていたら、1人で抱えこまずに弁護士などに相談することをおすすめします。